もくじ
小林正観さんの体験談より
ある会社の重役の方が「全国に10か所ほどある営業所を毎日見回りながら、社員を叱咤激励していたそうです。
しかし、どんなに頑張ろうとも、月の売り上げが1億円を超えることはできなかったようです。
その方は、経営コンサルト・税理士・会計士のアドバイスなど、その通りにやってみましたが、まったくダメのようでした。
小林正観さんが、こう尋ねました。
もし、そうだとしたら今度は反対に、『暑い中、歩き回ったのに大変だったね。ありがとう』と言ってみてはいかがでしょうか?
けど、そういう人にもありがとうを言っていると、言われた人は、しだいに切なくなってきます。
そうしたら、仕事を頑張るのではないでしょうか。
3か月後、小林正観さんとその重役の方は再開しました。
以前は、とても怖い顔だったのが、雰囲気がガラリと変わり穏やかになっていたそうです。
結果、10年間なにをやっても超えられなかった1億円を突破して、いまでは1億3千万~4千万ほどになったそうです。
さらに重役の方は、10年間体を壊し、食事制限をしていた状態だったのに、検査結果が正常になりなにを食べても良いと医者から言われたのだとか。
小林正観さんの体験談 その2
とある、ビルの中で販売をしていた女性がいました。
今までは、人通りも多く、売り上げもそこそこだったようです。
しかし、店内のリニューアルにともない、全く人通りのない場所に移転となりました。
そこで、その女性は「どうすればいいでしょうか?」と、正観さんに相談にやってきたのでした。
正観さんは、女性に聞きました。
「場所が悪くなりお客がぜんぜん来ないのですか」
「はい」
「お得意様はできなかったのですか」
「はい」
一人一人を大事にしなくても、人がどんどん来たので、お得意さんをつくる必要がないと思ったのでしょう。
続けて、正観さんは、このように質問しました
「お客さんに対して、今の話(場所が悪くなって売り上げが上がらないという話)をしませんでしたか?」
「しました」
「100人以上にその話をしましたか?」
「はい」
「そうでしょうね。だから来なくなったのかもしれません」
この女性は、100人以上の人に、「ついてない」=「神様が味方をしていない」と言いまくってきたわけです。
「売り上げが上がらない」と言い続けてきた結果、それを聞いたお客さんは、この女性のところへ行って、なにかを買いたいとは思わないでしょう。
自分が不平不満を言い続けていたので、お客さんを遠ざけてしまったのです。
話を聞いた人も、「この人はついてないから、かかわるのをやめておこう」という気分になるのかもしれません。
今こそ、仕事の本当の価値がわかるチャンス
ですが、今、人通りの少ないところに変わったのはチャンスなのです。
来てくださったお客さんに対して、感謝をして、一人一人を大事にする機会を与えられたのです。
満面の笑みで対応したり、ゆっくりくつろげるスペースを設けて時間かけて対応することもできます。
周りに、「売り上げが出ない」と愚痴をいうよりも、
「場所がかわってから、一人一人を大事に対応できるから嬉しい!皆さんに喜ばれるようにやっていきたい!」と言っていたら、お客さんも増えるのではないでしょうか。
お釈迦さま