人間関係に最善の方法があれば
誰だって知りたいですよね
今回は、心学研究家「小林正観さん」の本に登場する
孫子の話を交えながら
解説していきますので
ぜひ最後まで ご覧ください
孫子とは
一言で言うと
戦略的 思想をまとめた書物です
約2500年前
中国の春秋戦国時代に活躍した
戦略家「孫武」がまとめました
中国の戦い 争いにおいて
大変尊重され
中国だけでなく
世界の偉人たちも 参考にしてきました
最近では ビジネスでも注目を集め
ビル・ゲイツや 孫正義さんなども参考にしたといいます
そんな孫子ですが
孫子と聞けば
「勝利の方法」が書いてある
と思ってる人も多いでしょう
しかし、実際は
「なるべく戦わない」
という思想が根幹にあると正観さんは言います
戦わずして 勝利するのが一番よいと
繰り返し 繰り返し説いているのだそうです
孫子には 次の有名な言葉があります
「百戦して百勝するは 善の善なるものにあらず」
簡単にすると
百戦百勝はいいことではない
正観さんはいろんな人に
「この言葉の意味 どう思いますか?」と聞いてみた
すると ほとんどの人がこう答えた
たまには 負けたほうが 謙虚になるから
百戦百勝は いいことではない
それも いい答えのように思いますが
本当の意味はこうだそうです
「なぜ百回も戦ったのですか?」
本当に賢い武将は、百回も戦わない
1万の兵を持った 城を落としたいとする
自軍に4万の兵があるとして
東西南北のどこに配置するか…
多くの人は、東西南北に1万ずつが効率的だと考える
しかし、孫子は違う
左右に1万
前方に2万
後方は0 にしなさいという
なぜなら、
相手が逃げてくれたら
戦わずに済む
自軍の兵士を傷つけないで済む
戦争はたった1回で終わるわけではない
もし 自軍が弱り
そこを他の武将が狙ってくるかもしれない
本当に賢い武将は
戦いを避ける
戦わずして 統治するのが最善だと言ったのです
この孫子の「戦わない」という思想は
私たちの人間関係にも通じるものがあります
それが次です
正観さんは、人間関係を円満にするために
「ぼーっとした人になるといい」と言われていました
目の前に
嫌な人が現れたとして
それに いちいち反応しない
反応しなければ
無用な争いは避けられるし
なにより 自分はイライラしないのです
正観さんはさらに言います
実は 「ぼーっとした人」が
強靭な精神力の持ち主です
強靭な精神力とは、
精神力を鍛えて、何者でも跳ね返すことではなく
ガードすることでもなく
相手を説得できる人でもない
何を言われても、スルーできる人が
強靭な精神力の持ち主
「柳に枝折れなし」という諺がありますが
その意味は
雪の重みで 木の枝が折れることがある
しかし しなやかな柳の枝は
雪の重みに耐え 折れることはない
そのことから
剛直なものより、
柔軟でしなやかなほうが
厳しい状況や 試練に耐え抜くことができる、という意味
だから 強靭な精神力は ぼーっとした人
反応しない人であるようです
では具体的な
人間関係での解決法を見ていきましょう
正観さんは
人間関係には 5つの 解決法があると言いました
1 戦う
2 逃げる
3 我慢する
4 気にしない
5 気にならない
もし 1番の戦うを選択すれば
多くの時間と労力を奪われます
イライラして
ストレスを感じる
それだけでなく
より対立化がすすみ
どんどん悪い方向へ向かうかもしれません
ですから おすすめできません
2番の逃げるは
一つの方法としてはいいかもしれません
ですが、そう簡単に逃げられない相手がいる
例えば、
家族だとそう簡単に離れられないし
職場だと 簡単には変えられません
3番 の我慢もおすすめできません
ストレスがたまる一方で
やがて 限界がくるでしょう
4番の「気にしない」は
ぼーっとして 反応しないこと
私がイライラしなければ、
目の前の人も
イライラさせる人ではなくなります
5番の「気にならない」は
相手が何を言ってこようが
自分の価値観(感情)で
「よい・悪い」を分けない状態
「すべての現象はゼロ」だと
最初から考えているので「気にならない」
この5つとなります
ここまで聞いて
「反応しないのわかった
でも、言われっぱなしでいいのか
ストレスがたまるじゃないか」
と思った人もいるかもしれません
その点について次で解説します
私たちには だいたいの許容範囲があります
平均的に90度として
この範囲内にいる人は許せる
範囲外の人は許せない
この範囲外の人を
「なんであの人はわからないのか」といって
イライラして人間関係に悩むわけです
「あなたの考えは間違っている」と言って
範囲の中に入れようとしますが
人は変えられません なぜなら
相手も同じこと思っているから
「あなたの考えは間違っている」と言って怒る
じゃあどうすればいいか…
自分が許容範囲を100度に広げればいい
最初から戦わずに
広げてしまう方がかなりラク
そうすれば 敵がいなくなります
敵が無い状態が「無敵」
そして、見方を変えると
この方のおかげで、範囲を広げることができた
成長することができた
心豊かになり、
「私」の残りの人生が豊かになる
つまり 最も得をしたのは「私」
そういう捉え方ができたら
この方は「感謝の対象」とさえなる
さて5番の「気にならない」に
メリットがあるとわかっても
なかなか難しい
人間ですから、
悪口を言われたらイラッとくる
相手の態度が悪ければイラッとくる
ですが 宇宙の視点から見れば
悪口を言われたという事実だけ
相手の態度が悪いという事実だけ
その事実を「許せない」と判断するのは
私の中の感情(価値観)にすぎない
すべての現象は「色付け」されていない
このように現象と感情を分けて考えることが
「気にならない」のコツではないでしょうか
そして この知恵は
「私」の一生の財産となる
生まれ変わっても
「魂の経験値として永遠に残る」と
お釈迦様も言われました
だから 相手が何を言ってきても
「学びになりました」と心の中でといって
笑顔で淡々と過ごすとよい
これが人間関係 最善の方法であるらしい
人間関係最善の方法は
孫子にもあるように
なるべく戦わないこと
戦国時代では、
戦って 兵士を失い
国力を弱めていくことは
とても危険なこと
現代の「私」も
戦って「私」の心が疲弊してしまったら
大変なことになりかねない
それに、片っ端から戦っていると敵がどんどん増えていく
だから なるべく戦わないほうがいい
許すものは許される
こちらが笑顔で接することによって
相手も笑顔に変わることがあります
しかし、人によって状況は違いますから
ときに、「戦う・ 逃げる・我慢」という選択肢も
間違いではありません
状況によって 使い分けてくださればと思います
参考にさせていただいた書籍↓